アザール人間卒業おめでとう
フランスはいつもと同じメンバー。ベルギーは右サイドバックのムニエが出場停止、代わりにシャドリが入った。デシャンとアンリの98年にフランスに栄冠をもたらした2人の対決も注目だ。
ベルギー守備時
前回のブラジル戦ベルギーは特殊な守備戦術を選択したが(うまく説明できる自信はないからそこには触れない。)今回はよくある4-1-4-1を選択してきた。CBにはプレスに行かず、卑猥な名前選手権優勝候補のフェライニはポグバ、実は弟もプロサッカー選手のルカクはカンテをマンマークでみる。2人は守備に特徴がある選手ではないので何度かマークを放してしまうことがあり、その時は実際に何度か危ないシーンをつくられていた。ちなみになぜボールを運べ、フィードも上手いウムティティとヴァランを放置してカンテとポグバをマンマークをつけたかは何回か試合を見直さないとわからない。でも面倒くさいからやらない。なぜかわかった人は教えてください。
ベルギー攻撃時(フランス守備時)
ベルギーは攻撃時右サイドのシャドリを高い位置に押し上げ3-2-4-1、フランスはムバッペが中途半端ポジションを取っていたので4-3-3とも言えるし4-4-2とも言える。ムバッペをあえて高い位置に残したのはカウンターのためだと思われ、同時にフェルトンゲンがシャドリと違い後ろ残ったのはムバッペのカウンターをケアするためである。(全然自信ない。)フランスは中盤2枚を2トップで監視、よって後ろ3枚は時間とスペースが与えられた。特にアルデルほにゃららはよくボールを前に運べていた。
高い位置をとったシャドリをみるのはマテュイディであった。デ・ブライネは上図のようにシャドリによって空けられた赤丸のスペースを使おうとしたがマテュイディがめちゃくちゃ上手かった。大外のシャドリをみながらそのスペースを利用したいデ・ブライネを時折カンテの助けも借りながらほぼ完ぺきに封じた。自分もサイドバックをやることが多かったのでマテュイディのように2つのスペースを守ることが多かった。 「そんなの無理だろ、ふざけんなよ。」と思ってたけどディフェンスで大事なのは人数ではなくて寄せるタイミングであることを教えてくれた。マテュイディ先生ありがとうございます。
左サイドはアザールが無双していたがあれは戦術もクソもないので省略。
ベルギー攻撃(後半)
後半フランスは特に何も変えてこなかった。変化したのはベルギーの攻撃だ。前半のプレーからアルデルほにゃららが時間とスペースを与えられていることがわかった。まずはデ・ブライネがあまり落ちてこなくなった。もうマテュイディが面倒くさいから先ほどの赤丸のスペースにはおめーが自分で入ってこいに変わった。次にフェライニが大外に回ったことだ。これはよくあるプレーでSBはCBよりも小柄であることが多い。そこで自分たちのヘディングに自信を持つ選手を配置することでミスマッチをつくる事が目的だ。近年CBの選手がSBに配置されたり、大柄なSBが好まれる大きな理由の一つだ。しかしフェライニへのクロスがあまり見られなかったことから違う狙いがあった可能性もある。それはもうわからん。ベルギーは失点した後デ・ブライネをボランチに落としたりしたが結局得点できないまま試合は終了した。
まとめ
1-0でフランスが決勝に進出した。事実上の決勝とも言われておりフランスの試合終了時の喜びようからも選手たち自身にもそういった考えがあったかもしれない。フランスは優勝候補に挙げられながらも若い選手が多く経験不足を指摘する声が多かった。しかしこれだけの試合を乗り越えたチームにそのような指摘をする人はもういない。特に最終ラインはあと2大会ぐらいこのままでいけそうでフランスが今後の国際タイトルを総なめにする可能性は高い。
対するベルギーだが前方に比べ後方のタレント不足が露呈した。現にデ・ブライネを3列目に降ろさなければならなかった。普段の彼を見ている人ならわかると思うが絶対に前で使いたい選手である。話が変わるが「ベルギーを追い詰めた日本すげー。」と言っている人が多いと思うが2002年にWカップで対戦したときは互角であった。たった16年でなぜこれだけの差がついたかを考えなければならない。
あ、あとアザール人間卒業おめでとう。
ロシアvsクロアチア レビュー
ユーロ予選と勘違いする人も多いかもしれないがワールドカップベスト4をかけた試合である。ロシアは自国開催、クロアチアは黄金世代と呼ばれている世代が最後のワールドカップになる可能性が高く共にこの試合にかける気持ちは半端じゃない。
ロシアの攻守の狙い
試合は予想通りクロアチアがボールを持つ展開になった。クロアチアはSB2枚を高い位置に上げCB2枚が開きボランチを1枚落としてCB2枚とボランチ2枚で前進をしようとしていた。
対するロシアは上図のように4-3-1-2で前線から守備することを選択した。長いボールを蹴らせてCBが競り勝って中盤で回収が狙いだと思われる。モドリッチ、ラキティッチは世界トップレベルの選手であり地上戦より空中戦の方が有利であると考えたのだろう。このかたちが取れないときは4-4-2で守っていたが2の部分がモドリッチorラキティッチの位置を常に気にしていたことからこの2人を自由にさせないのもロシアの1つの狙いだったのはほぼ間違いない。
攻撃ではジューバにロングボールを当ててチェリシェフ、ゴロビンなどの2列目、3列目の選手が前を向いた状態で攻撃できることを狙っており先制点は理想通りのかたちであった。
クロアチアの攻撃の狙い
ロシアは常にボールサイドに人をかけて逆サイドのサイドバックを捨てておりサイドチェンジが有効であるのは明白であった。現にラキティッチ➡ブルサリコというかたちで何度かゴールに迫っていた。同点ゴールもフリーになっているサイドバックの対応を誤ったフェルナンデスのスペースを利用したものであった。
ロシアが前線から来たことでロングボールを蹴らされてしまうシーンが多かったが第1陣を突破した際にはいいかたちができていたので怖い気持ちもわかるがもう少しチャレンジしてもよかったのかもしれない。特にレビッチが間受けできた際には可能性を感じた。レビッチという選手このWカップで初めて観たがパワフルなドリブルが非常に魅力的で素晴らしい選手である。ちなみに○○ビッチという名前だが女性もそういった名前が多いのだろうか。
まとめ
クロアチアがボールを保持する展開になったがロシアは特に苦にしていなかった。ボール保持の天才集団スペインに勝ったことが大きな自信につながっているはずだ。結果としてクロアチアがベスト4に進んだわけだが2戦連続PKまでもつれたことで体力面に不安が残る。モドリッチはほんとに好きな選手なのでここまできたなら優勝をみてみたい。